Exhibitor Introduction

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No.06

オンサイテック株式会社

代表取締役社長
西澤久友

鳥獣対策、改質リグニン、EVモビリティの3本柱

 オンサイテック株式会社は、2020年に設立。鳥獣対策とジビエの流通コンサルタント、日本固有の樹木であるスギの木から作るバイオ由来の新素材「改質リグニン」の普及活動、これからの電気、エネルギー問題に取り組む中での「EVモビリティ」の販売、この3つの事業を柱にしています。

 県内の鳥獣被害をどうしたらよいか、鳥獣をどう捕獲し、イノシシやシカの肉などのジビエをどう流通させるか。農家の皆さんの大変な部分を少しでもお役に立てるよう、県と共に活動しています。
 シカは苗木を食べたり、木の皮をむいてしまうので、シカが増えすぎると木が育たず、山が荒れてしまいます。山が荒れると災害につながるので、シカを捕獲し、捕獲したものは捨てないで活用しようということです。
 70年以上前に人工的に植林されたスギが、今ちょうど使える時期に来ています。しかし、当時将来を見込んで植林されたのに、今、日本人は木の文化から離れてしまっているどころか、スギ花粉で厄介者扱いされています。
 8年ほど前、林野庁の知人から「改質リグニン」のことを初めて聞きました。木材には「リグニン」という成分が含まれ、特にスギ材のリグニンは均一で他の樹木に比べてバラツキが少ないという特徴があります。工業材料として使いやすく、何より日本の森林資源を活用できるという希望のある新素材。プラスチックと同等に使い勝手がよく、アルミより軽く、鉄より丈夫。熱に強く使い終えたら自然に還せます。
 国の研究機関で開発され、今年、世界初の改質リグニンの実証プラントが茨城県に完成し、試験生産が開始しています。
 私たちは、改質リグニンを材料に試験的な製品として「ジビエストレッチャー」を作りました。山でシカを仕留めて、獲物を傷つけないように運び出すためのストレッチャーです。高齢のハンターが簡単に扱えるように、改質リグニンの軽さを生かしました。
 プラスチック製品を作っている企業や団体に向けて、脱炭素、カーボンニュートラルのために、改質リグニンの普及活動をしています。

 また、名古屋のBLAZE正規販売店として、100%電動のEVスクーター、SMART EV、EVトライク、ネクストクルーザーEVを販売しています。ソーラーパネルで発電した電気を蓄電池にためて、EVモビリティの充電をする設備を備えた小屋を、事務所の前に自前で作りました。
 「OUTDOOR LIFESTYLE AND FEEL SUZAKA」会場ではもちろん、会社でもEVモビリティの展示、試乗体験を行っていますので、お気軽にお越しください。

どもたちの未来のために、きれいな地球をのこしたい

 今年の夏は事務所のエアコンを使いませんでした。窓をフルオープンにして、アロハシャツを着て、涼しく過ごす工夫でしのぎました。冬も空気を暖める暖房を使わず、その代わりに机の下に1人1個こたつをつけて直接自分自身を温め、寒い時は上着を着ます。
 自然に適応して逆らいません。自分たちが住んでいく地球なので、自分たちが環境を作る第一歩として、プラスチックを使わなかったり、エアコンを使わなかったり、ということを実践しています。
 今年1月には長野県SDGs推進企業に登録。地球を汚さない、若い世代に住みやすい地球をつくろうと、それが第一の企業です。地球環境を一切汚したくない。この世にお世話になって自分が去るときは、子どもたちのためにきれいな地球にしておきたい。私は物のない時代に育った世代。事務所の机、床、全部自分で、木で作りました。今の世の中はお金を出せば何でも買えますが、お金を出して化学製品に頼るのではなく、なるべく自然にあるものを生かして、今できることをやっていきたい。鳥獣対策、改質リグニン、EVモビリティ、すべてがそこにつながっています。

者へ一言

当たり前のことですが、自然を大事にしてほしい。自然が自分たちに合わないと考えるからおかしくなる。自然に逆らわず、自分たちをどうやって自然に適応させるか。不自由な部分も受け入れてほしいと思います。

<取材先>
オンサイテック株式会社

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